表紙に「最終号」と書かれているのが、ちょいと悲しい。
技術雑誌の存在ってなんだろうなと考えてみると、一つ一つの記事の深掘りは当然単行本に比べると浅い。でもすべての技術にたいして専用の技術書が出る訳でもない中、ブログ記事などに比べると、編集者の目を通っていることと、一回あたりのページ数が少ない分だけ入りやすいことで重宝する。それに「今、こういう技術が話題になっているんだな」って、ざっと理解できるのも良い。目の前で使わない技術でも、いつか使う日がやってくる時に、「そういえば、ちょっと前に特集されていたなー」と思い出せるだけでも知識のインデックスとして有効に機能してくれる。
そんな雑誌が無くなってしまうのは、けっこう寂しいし、何か大きな穴が空いてしまった感じがする。でもそれを実感するのは今日・明日ではなく、ずっと先のことだと思うけど。
最終号だけど、記事の方は逆にいつも通りだったのが良かった。ただ、Perlをきっかけに読み始めた自分にとっては、Perl Hackers Hubの最終回が宮川 達彦さんで締められていたのが感慨深かった。
Perl Hackers Hub 【最終回】Carmelによる依存モジュール管理 ……CPANモジュールの更新を高速,安全に……宮川 達彦
過去、一度だけ記事を書いたことが有って、原稿料を時給的に評価すると厳しいというか、これだけで生活を成り立たせるのは難しいと思ったけど、自分の思考をまとめる、書いた文書を専門の人に評価してもらう、というのは貴重な機会だったし、学びがたくさん有った。
しかし、単著を1冊まるごと一人で書ける人はどんだけすごい精神力なんだろうかと思ってしまった。
初めて読んだのがいつだったのか、もう覚えていないけど(007年くらいかな)、毎号とまではいかないけど、けっこうな頻度で買って読んでいました。WEB+DB PRESSを読む、という行為自体が一つの訓練になっていたと思います。
本当に関係者の皆様はお疲れ様でした。
WEB+DB PRESS日本のソフトウェアの技術力の向上に寄与した功績はめちゃめちゃでかかったと思います。
120号までの総集編は2年前に出ているので、今のうちに買っておきましょう。貴重な歴史が詰まっています。