これまで自分の作業管理というと、おおまかな1日のスケジュール割(30分とか、1時間単位)に合わせて、todoリストを消化する方法を採っていた。しかし、割と通知に気を取られるタイプだし、チャットはすぐに応答したいタイプで、思った通りに進捗しないことも多かった。
そこで、1年ほど前からTimeTimerというタイマーを使って「技術書を読む」「資料を作成する」といった一定時間自分の作業に集中しないといけない時には、25分+5分の所謂ポモドーロ・テクニックを導入して自分自身の作業を管理してきた。
それなりに集中したい時間の時には、「25分の間は他のことはしない」と決めることで集中できてきた気もするけど、「これでいいのか?」と思い始めたところだった。
そんな時に先日開催された大吉祥寺.pmでのLTを聴いていて「なるほど?」と思ったところがあった。
- まず、ポモドーロ・テクニックに合わせた計画を立てていない
- 終わったあとの振り返りをやっていない(todoの消し込みをやって終わり)
- そもそも「ポモドーロ・テクニックの解説書」なるものが有ったのか!
LTの中で紹介されていた本は絶版らしく入手できなかったが、ポモドーロ・テクニックの提唱者であるフランチェスコ・シリロ著の『どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門』は今でも入手できたので早速読んでみた。
ちなみに意外だったのは、原著は2018年に改訂版が出て、日本語版は2019年出版と非常に最近だったこと...もっと前からあるのかと思っていた。
ポモドーロ・テクニック、25分作業したら5分休憩を取る、くらいの雑な理解だったので改めて読んでみると、ポイントはそこじゃなかったことに気づく
- 事前の計画、その日になにをやるのかをリストアップすること
- やったことを消し込み、振り返りを行うこと
- 「中断」に着目し、その発生原因を記録すること
- 上記を繰り返していく中で、最初の見通しと、実際の誤差を小さくいくこと(3回目の見直しが必要になる回数を減らす、2回目の見直しが必要になる回数を減らす...)
先に時間を固定化することで、それ以外の調整要素に焦点を当てやすくし、活動を計画、記録することで予測精度を上げていく...これがポモドーロ・テクニックの肝で、タイマーよりも記録用紙の方がよっぽど大事なんだな、と気づきがありました
次からは、事前の予測と、振り返りをしっかり進めていくことにします。
また、本書で一番興味深かったのはチームにポモドーロ・テクニックを導入する方法。
マイクロチーム単位でポモドーロ・テクニックを導入する、その際の分割単位は「作業時間」ではなく、「休憩時間の長さ」を基準に検討する、というのが実に興味深い着眼点。
たしかに!
(まぁ、作業時間は25分と決まっているので、それ以外の要素になるのは、それはそう、という話なのだけど)
詳しいやり方は当然本を読んでほしいのだけど、タイマーで時間を測ることが目的じゃないんだな、という気づきが得られるので、ぜひみんな読んでみてください
あと、めちゃめちゃ大事なこととして、能率が下がるし、回復期間も必要になるので「残業を5日以上続けないこと」と書かれている
うん、ほんと大事
この本は働く時間よりも、それ以外の時間の大切さを語っているのが非常に良い
これが自分が使っているTimeTimer、視覚的に残り時間がわかりやすいのと、余計な機能が一切付いていないところがよい。