約100年近く前に書かれたカレル・チャペックのエッセイ本
翻訳も昭和34年と古い...5年前に新版が出て、文庫本としては非常に読みやすい体裁になっている
なんかずっと昔に読んだ記憶だと、ひたすら園芸家が庭の手入れを続ける様子が、現代のソフトウェアエンジニアリング...CI/CD環境を整えたり、新しいプログラミング言語や、ライブラリを調べたり、リファクタリングをしたり...といった活動に通じるものがあるのでは?と思って読み直してみた
うん、ただただひたすら園芸に関するオタク早口ムーブが延々続くので、そういう話ではないな、でもユーモアが有って、素晴らしい!と思ったし、「気質」という意味ではここに出てくる園芸家のような思考回路は、ソフトウェアエンジニアリングに通じるなーとは思った
フル回転で常にどこにどんな植物を植えるのか、どんな土を作るのか...そんなことばかり考えてる様子が愛おしい...
あと、ひたすらhow(土を作るとか、苗を注文するとか、どこに植えるのか)と、what(280種類にも及ぶ膨大な植物の名前の数々!)が続いて、why(園芸や、植物のどこにそんな魅力を見出しているのか、なぜそんなに熱心に庭を作るのか)という話がないのがいい
いいんだよ、やりたいんだよ!
とはいえ、1年12ヶ月、そのタイミングに合わせた「やるべきこと」を考え、膨大なやりきれないことに優先順位をつけ、時には失敗し、色々な人に相談したり、気ばかりが焦ってしまう様子なんかは胸に刺さるものが多かった
というわけで、特に役にたつ、みたいな話も無いけど、単純に面白い本なので、おすすめです、という結論でした