まさに2021年夏の課題図書といえる『詳説データベース』を読みました。
昔からOSやコンパイラなど、基本的なソフトウェアの構造や、技術的な課題とその解決方法を解説した技術書はたくさん有りましたが、本書は「現代的な」分散データベースの内部構造で必要なデータ構造や、分散処理における障害の可能性、検知、それらへの対応方法について詳細に、広範囲に解説されている点で今までになかった内容となっています。
『詳説データベース』を読み進めている...LSMツールは知らなかったなー
— magnoliak🍧 (@magnolia_k_) 2021年7月31日
引き続き午後も『詳説データベース』を読み込んでいる
— magnoliak🍧 (@magnolia_k_) 2021年7月31日
8章を読んでいると、「この世の全てはなにもかも上手くいかないんだ...」みたいな気持ちになってくる
この本、「複数のノードから構成されるシステムをちゃんと動かすには?」というテーマだから、全然データベースに閉じずに、対障害性を乗り越えるシステム設計の基礎知識がざっと学べるところが凄いな
— magnoliak🍧 (@magnolia_k_) 2021年7月31日
単なるノード間のファイル転送でも知っておきたい知識がたくさん載っている https://t.co/KhP1qGSbBs
ただこの本を読む順番は人によって大きく異なってくると思った方がいいかと。
扱っているテーマの一つ一つがかなりディープなので、読む人の知識レベルや興味によって大きく変わり、必ずしも先頭から最後までを一気に読むには向いていない、というか、それができる人はそもそもこの本を読む必要が無い人なのでは?と言えるくらい「深い」です。
個人的には、8章と9章を最初にじっくり読むのが一番入りやすかったですね。
というわけで、この本を読むだけでもいいし、挙げられている参考文献も一緒に読むのもいいし、みんなで読書会で盛り上がってもいいし、解説されているデータベースを実際に動かすのもいいし、実際に実装してみるのもいいし...と人それぞれ楽しみ方がある本だなと思いますので、データベースの内部構造に興味が無い人もぜひ読んでみるといいと思いました。