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いつもコードのことばかり考えている人のために。

「達人プログラマー第2版」を読んだ、そしてまた読もう、何度も読もうと思った

先日紹介した「UNIXという考え方」以外にも、定期的に読み返す価値の有る技術書がたくさん有る。まだまだ読んでいない本も無限に有るので、Twitterで募集したところ、川島さんに3冊教えていただいた。

その中でもちょうど「The Pragmatic Programmer(邦題:達人プログラマー)」が20周年記念の第2版翻訳が出たばかり(2020年11月20日発売)だったので、早速注文してみた。


「達人プログラマー」は、David Thomasと、Andrew Huntの共著による現代的なプログラマにとって必要な知識や考え方を非常にコンパクトにまとめたもの。

より良いプログラマになるために必要なTipが100個納められている。哲学的なことから、設計スキル、ツールの使い方、コーディングテクニックなど多岐に渡る内容が書かれているし、コードの事例や背景なども載っていて、非常に説得力がある。

特に第1版のまえがきからの引用に、たぶん最も大事なTipが2つ書かれている。

  • Tip1 自らの技術に関心を持つこと
  • Tip2 あなたの仕事について考えていること!

たぶん突き詰めていくと、きっとこの2つに尽きることはソフトウェアに限らず技術組織をマネジメントした経験が有る方で有れば共感するに違いない。マネージャーは「水飲み場まで連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」のです。


この本を頭から最後までいきなり読み切ったからと言ってすぐにスキルが上がることは無い。人によって課題を感じるテーマやタイミングは違ってくるから。

特に冒頭の「達人の哲学」の章は、置かれている立場によって実践できることも有るし、その時点では関心の外に有ることが書かれているな、とも感じるはず。

つまり、一度に読むより、目次を見ながら拾い読みして行きつつ、何かの課題(技術的なことだったり、組織運営のことだったり、振る舞いのことだったり)に当たった時に、「もしかして書かれている?」と思って戻ってくるくらいが丁度良い本と言える。

(翻訳で400ページを超えるし、100のTipをいきなり消化するのも無理な話だし)

今回ざっと読んだけど、きっと数年内にまた読み返すし、きっと第3版が出る20年後?まで読み返す価値が有ると思った本です。

教えていただいた川島さんに感謝です。


第2版になって大幅に書き換えられ、随所で「第1版ではこう言っていたけど……」と変化点についても付け加えられています。第1版を読んだ人もまた読んだ方も読む価値は十分に有るようです。


ちなみに、個人的に一番好きなTipは、「Tip32 エラーメッセージをちゃんと読む」ですね :)