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『ドメイン駆動設計をはじめよう ―ソフトウェアの実装と事業戦略を結びつける実践技法』が出版されます

2021年にO'Reilly Media, Inc.から出版された「Learning Domain-Driven Design」の待望の日本語訳『ドメイン駆動設計をはじめよう ―ソフトウェアの実装と事業戦略を結びつける実践技法』がついに出版されます。

www.oreilly.com

訳者は、増田 亨さん!!


2020年代に、ドメイン駆動設計を学ぶための最初の入り口としてどの本を読めば良いかは、かなり悩ましい...というのはよく言われるのですが(元祖のエバンス本はさすがにだいぶ古くなってきたし、回りくどい表現も多いし...)、そんな時におすすめできる1冊です。

2021年に原著が出版された時に買ってざっと読んでいたのですが、パート1で戦略的DDD(主にビジネス面からの分析)、パート2で戦術的DDD(主に実装面のプラクティス)、パート3でそれを使った実践の方法という流れで、それぞれのトピックに集中できるようになっています。

特に後半は現代的なプラクティスや、アーキテクチャとの関係も明示されていて、1冊で基本的な知識をざっと習得する、という目的には丁度良い構成です。

個人的にはパート1と、パート2の結びつきが大事というか、パート1でユビキタス言語と、境界づけられたコンテキストが揃ったらもう実装に行く?というのは有りますが、この辺は実装例などと比較しながら読み進めた方が良さそうです。DDD百科事典ではなく、あくまで入り口に立つための本だし、そのために必要なところと、そうじゃないところをメリハリつけられているな、という印象でした。

読書会で、それぞれの経験とか、考え方を述べ合うと、その辺りが補完されることでしょう。


と言うわけで、今年の夏の課題図書確定の1冊なので、読んで、読書感想文をみんなで書きましょう!