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いつもコードのことばかり考えている人のために。

「教養としてのコンピューターサイエンス講義 」を読んだ

日常的にコンピュータを手足のように扱い、コードを書いて、やりたいことを実現している人たちからすれば当たり前のことが、一般の人たちからすれば全然当たり前のことではなかったりすることが、まれによくある。

ブライアン・カーニハンの「教養としてのコンピューターサイエンス講義 」は、一般人向け「コンピューターサイエンス」の講義の内容が書籍化されたもので、コンピュータを取り巻くさまざまなことが「なぜそうなったか?」「どうしてそうあるべきなのか?」という視点と、豊富な歴史的経緯や周辺情報と共に、圧倒的な情報量で語られる。

ハードウェア、ソフトウェア、そしてプログラミング…ネットワークや、インターネット、検索エンジン、セキュリティなどなど、とにかくなにげなく使っているコンピュータの、それを支える仕組みがざっとわかるようになっていて、一般の人だけでなく、コードを書くような人たちも、自分の知識のベンチマークとしてもちょうど良い構成になっている。

自分の知識がどれだけちゃんと背景をふまえたものか、どれだけの網羅性を持っているかを確認するためにも、あるコンピュータの概念を一般の人に説明するときにどこからどのくらいの粒度で説明すればいいのかを理解するためにもちょうど良い一冊です。

ちなみに、60ページの猫の写真が最高なので、それだけでもぜひ見てみてください。


2022/4に第2版が出版されたので、リンク先を更新...ちょうど読み返そうと思っていたところだったので、書い直そうかな