技術書、一度読むだけでなく、しばらく経ってから読むことで新しい発見があるので、分からなくてもいいからまずはざっと読むと良い、という話をしました
— magnoliak🍧 (@magnolia_k_) November 6, 2020
特に設計思想的な話は、自分の経験によってどんどん見え方が変わるから同じ本でも何度も読み直した方がいい。
本を理解するのではなく、本をきっかけに自分の考えを整理するのが目的だからね。
と、以前noteに投稿した。
そして、そのあとに、「一冊の本をじっくり読み込み、知識を吸収するためにはどうすればいいのか」というエントリを書いた。
非常にコメント付きのブクマが多く集まり、色々な知見が得られた(ちなみに、私も全部あんなディープな読み方をしているわけではないです、念のため)。
その中で、古い本だけど今でも読み継がれている本の読み方の本として、タイトルもそのままですが、『本を読む本』をご紹介いただいた。

- 作者:J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン
- 発売日: 1997/10/09
- メディア: 文庫
読書の目的を知識を得るための読書と、理解のための読書に分解して、読むという行為は決して受動的な行為ではなく、積極性のある行為だと説いている。
また、読書のやり方を4段階に分けて、「初級読書」「点検読書」「分析読書」、そして同一主題について2冊以上の本を読む「シントピカル読書」の解説へ続く。
おそらくそもそもの出版点数の爆発的な増加や、Kindleなどの電子書籍プラットフォームの普及などにより、この本が書かれている当時よりも圧倒的にこの読み方がやり易い環境になっていると思われる。
本の読み方は人それぞれだし、千差万別だけど、わずか数千円で著者が長年にわたって蓄積してきたことが凝縮されて得られるのだから効率が良いのは間違いない。
ただ、本の内容は変わらないけど、読み手側はどんどん変わっていく。最初はまったく分からなかった本が、あとで手にとるように分かるようになった経験は一度や二度ではないはずだ。
なので、技術書のように、読み手の経験値に深く根ざす書物は、一度読んで理解できずとも、しばらく寝かせて、自身の経験を積み上げ、「読むべき時」が来たときに読むといいのではないか、「理解のための読書」という概念を知って、改めてそう思うわけです。