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いつもコードのことばかり考えている人のために。

『Webで使えるmrubyシステムプログラミング入門』は、現場で経験値の高い先輩から指導を受けている錯覚を起こさせる一冊だった!!

この手のミドルウェアプログラミング言語の入門・解説書、ひたすら語り口を優しくしているだけだったり、単にリファレンスをなぞっているかのどちらかで、教科書的な硬さとかが鼻につくんだけど、この『Webで使えるmrubyシステムプログラミング入門』は全然違う。次元が違う。

明らかに、”現場で経験値の高い先輩から指導を受けている”ような錯覚を感じさせる内容、流れになっている。

今後、この手の入門書は全部こんな感じでお願いします(あとは公式リファレンス読むんで!)と言いたくなるくらいの良書。マジで良い。

  • 環境がmacOSを使いつつ実際のプロセスはVirtualBox上のLinuxで進む(ちゃんと両方使う前提になっている)
  • 冒頭でmrubyのビルドの解説をする際に、さらっと「ディスク容量が足りなくなる可能性が有るから、このコマンド叩いて」と実用的なtipsが混ざってくる
  • mrubyのビルドの解説が終わったら、次がシステムプログラミングで必須の「psコマンド」の解説に移り、その次がstraceコマンドによるシステムコールの実行監視の解説へ進む
  • その後、mrubyの本とタイトルに書きつつ、C言語によるシステムプログラミングに移る
  • 一旦C言語に寄り道してからmrubyに再度戻ることで、高級言語であるmrubyを使う便利さを実感させる
  • Apache HTTP Serverへの組み込みを通じて、mruby固有の使い方をしっかり解説する
  • 最後に、「安全なプログラムを書く」と題して”C言語による”安全なコードの書き方を学べる
  • 付録は豊富なデバッグ・計測ツールの解説……まさにベテランの知恵!

つまり、mrubyとだけタイトルに書かれているのに、C言語を使ったシステムプログラミングも学べ、実用的なツール類も学べ、結果的に適材適所としてのmrubyの使い方が学べるようになっている。

マジでこれ実践的な教育の流れに沿っていて、凄い。マジで凄い!!

著者の近藤宇智郎さんに直接指導してもらえる幸せな人はいいけど、そうじゃない人はマジですぐ買って、読んで、コードを動かし、自分のコードを書いた方がいいです。

近藤パイセン、マジぱねぇッス!!


これで学んだら、システムコールを使ったプログラミングを解説する本はいくつか出ているので、そちらに進めばいいと思います。