Magnolia Tech

いつもコードのことばかり考えている人のために。

関心の非対称性について

いろいろな設計方法論とか、良いコードを書くためのお作法とか、最近だと書籍もたくさん出ていて、無限に勉強することができるのだけど、勉強ばかりしている訳にもいかず、われわれは目の前の課題を解決するためのコードを書いたり、納品するためのコードを書いたり、なんのために作っているのか分からないプロダクトのコードの断片を指示通りに書かされる日々と向き合っていかないといけない、という現実があるわけで、つまり時間は有限なのです。

という中で、いつも気にしていることと言うか、忘れちゃいけないなーと思っているのは、その方法論が「何の問題を解決しようとしているのか?」というところで。

人の関心は偏在している、人と人の関心の対象には非対称性がある……そんな状況の中で、その関心の方向性を合わせていくために方法論が有って、それは「ほんのちょっと目線をずらしくれるもの」くらいに捉えておくといいんじゃないかなと思っている。

ただ、カリスマみたいな人が上手く全体をまとめてくれて、進むべき道をバシ!っと示してくれる時も有って、それはそれで凄いけど、再現性がある場合とない場合があるからなー。

プロジェクトにおいては、関わる人々がその立場や、価値観は違えど、とりあえず同じ方向を一回は向いておくことが大事なのだけど、勝手に同じ方向を向くことは全体に無くて、「ここが大事ですよー注目ー」と言って、目線を向かせるために権威に頼った方が手っ取り早いときもあって、そんなときに「ほら、この本にこんなやり方が書いてあるよ」っていうやり方が有効な場面ってあるんですよ、万能ではないけどね。

だから、方法論だけを取り上げて、良いとか悪いとか、時代遅れとか、言ってもなーって思った祝日の午後なのです。


まぁ、でも、あひるさんのこのツイートがもっと良い言語化だった。